ウスターソースは料理の味付けや仕上げにかけたり、隠し味として使ったりと様々な使い方ができる万能調味料。
でも、使おうと思ったときに切らしていた!なんてこともありますよね。
そんな時はウスターソースの代用品で乗り切ってしまいましょう♪
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目次
ウスターソースの特徴
日本の食品管理上では中濃ソースやとんかつソースのようなドロリろした濃厚ソースもウスターソース類とされています。
そして、それぞれのとろみの程度でウスターソース、中濃ソース、濃厚ソースと分類されています。
その中で、他のソースと比べてウスターソースは、辛味が強く甘みが控えめ、香辛料の香りと甘酸っぱい風味が特徴です。
また、中濃ソースや濃厚ソースはとろみがありますが、普通のウスターソースはさらさらとした感じです。
現在市販されているウスターソースは製造者によって味も香りも様々で、塩分や酸味なども違いますが、共通することは植物性の原料を使ってじっくり時間をかけて作り上げているところです。
ウスターソースの原材料
ウスターソースは、メーカーによって原材料や配合の割合に違いはありますが、主な原材料はトマト、玉ねぎ、にんじん、セロリなどの野菜に、リンゴ、プルーン、ナツメヤシなどの果実、砂糖、塩、酢、スパイスなどです。
砂糖や水あめ、蜂蜜などの糖分を加えることで、まろやかさと原材料それぞれの味をまとめる役割があるので糖分も使われています。
ソースはたっぷりの野菜や果実を使っていることから、ビタミンやミネラルも含まれています。
また香辛料や香りの強い野菜を使うこともあり、肉や魚の臭みを和らげてくれるので、動物性の料理と相性がよいソースです。
カロリーが高そうに見えますが、フレンチドレッシングの1/3、マヨネーズの1/6程で、加えてしょうゆよりも塩分が低いので、安心して口にしやすい調味料ともいえます。
ウスターソースの使い方
揚げ物にかけたり、炒めものや煮物の隠し味として使うほか、肉に下味をつける時などに使います。
濃厚ソースは特徴となるとろみを利用して、お好み焼きのソースや焼きそばのソースとして使われますが、普通のウスターソースはとろみはありません。
ですが、お好み焼きや焼きそばに使ってもとくに味が変わるわけではありません。
ウスターソースの歴史
「ウスターソース」という名前は、イギリスのウスターシャー州の州都であるウスター市発祥ということにちなんで名付けられました。
ただ、ウスターソースをだれが作ったのかは2つの説があります。
インドのソースからリー&ペリンが再現した説
まず一つ目は、イギリス帝国時代に貴族がインドからウスターソースのレシピを手に入れて薬剤師であるリー氏とペリン氏にレシピの再現を依頼して作らせたという説です。
分析を重ね、熟成させることでうま味が凝縮され上質なソースができることに気づいた二人は、イギリスのウスターシャ州に最初の生産拠点を置いたことから、「ウスターソース」と名付け、販売しました。
イギリスでは、ウスターソースといえば「リーペリン社」というだけあり、根強い人気が長く続いています。
一般の主婦が偶然作り出した説
二つ目は、ウスターシャー州のウスターに住んでいた主婦が、野菜やフルーツを有効活用したいと思って調味料を混ぜて保存しておいたらソースができていたという説です。
この主婦は、野菜や果物の端を捨ててしまうのはもったいないと考えて、塩や香辛料を加えてツボに入れて貯蔵しておきました。
すると、野菜や果物が熟成されて様々な料理に合う調味料ができていたそうです。
日本でのウスターソース
ウスターソースが日本で広まった一つに、イギリスで有名なソースメーカー「リーペリン社」のソースが由来しています。
明治時代に日本に輸入されその後、日本人が改良し日本の食生活に合うように作り上げられて、中濃ソースやとんかつソースのような濃厚ソースといったとろみのあるソースができました。
現在は醤油同様に、日本でも色々な料理によく使われる調味料の一つで、とんかつソースよりもサラサラとしていて、甘みの少ない辛口タイプです。
ウスターソースと他のソースとの違い
ソースというとウスターソースの他にも中濃ソースやとんかつソースなどの濃厚ソースがありますが、実はどのソースも基本的な作り方は一緒なんです。
違うのは作業工程のみで、それによって濃度や粘度に違いを出し、ソースの種類を増やしています。
ウスターソースは粘度が低くサラサラな状態のソースで、スパイシーで甘味控えめという特徴をしています。
一方で、中濃ソースは甘味辛み共に持ち合わせた中間的な味でとろみがありますが、とんかつソースは甘味が強くドロッとした特徴をしています。
その粘度の違いには野菜や果物の含有量が関係しています。
ドロッとした粘度が高いものほど含有量が多く、サラサラと粘度が低いものほど含有量が少なくなります。
野菜や果物の含有量は、ウスターソース(10%以上)<中濃ソース(15%以上)<とんかつソース(20%以上)となっています。
一方、塩分濃度はその反対で、ウスターソース(11%以下)>中濃ソース(10%以下)>とんかつソース(9%以下)となっています。
賞味期限は未開封な状態であればどのソースも長めの賞味期限を持っていますが、開封後の賞味期限は塩分の濃度が濃いこともありウスターソースが2カ月程度、中濃ソース・とんかつソースは1カ月程度となっています。
ウスターソースとほかのソースの違いについてまとめると・・・
・ウスターソースは、スパイシーで辛みが強く、さらっとしている
・中濃ソースは、辛みと甘みのバランスが良く、とろっとしている
・とんかつソースは、マイルドで甘みが強く、どろっとしている
ということになります!
他にも同じ「ソース」という言葉がつくものに「オイスターソース」がありますが、ウスターソースは野菜や果物から作られているのに対して、こちらは原料が牡蠣なので風味が大きく異なり、全く別の調味料になります。
コクを出すという意味では同じですが、オイスターソースは主に中華料理に使われることが多い調味料です。
代用品になる調味料
ウスターソースの代用に中濃ソース
ウスターソースと中濃ソースは濃厚さや味も似ているため、そのまま使うこともできます。
ですが、中濃ソースはウスターソースに比べて甘みと粘度が強いので、しょう油を少し足して辛味をプラスすることで、よりウスターソースに近づけることができます。
目安の分量は、中濃ソース大さじ1に対して、醤油小さじ1程度を混ぜます。
ウスターソースの代用にとんかつソース
とんかつソースも中濃ソースと同じくウスターソースに比べて粘度が強く甘みもあるので、醤油だけでなくお酢も足すとウスターソースに近くなります。
目安の分量は、とんかつソース:お酢:しょう油を7:2:1の割合で混ぜます。
ウスターソースの代用にケチャップ
ケチャップの原料はトマトであり、ウスターソースも野菜や果物を原料としているので近いものがあります。
ただし、ウスターソースに比べてケチャップは甘みが強いので、しょう油や胡椒などのスパイスを追加するとウスターソースっぽい味になります。
目安の分量は、ケチャップ:しょう油:スパイス(胡椒など)を7:2:1で混ぜます。
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ウスターソースの代用に焼肉のタレ
焼肉のタレはメーカーによって多少の違いはありますが、基本的にウスターソースと同じように野菜や果物を原料に作られているものが多いので、風味が似ています。
辛口の場合はそのまま代用できますが、甘口の場合は醤油を加えて調整しましょう。
ウスターソースの代用にお好み焼きソース
お好みソースは、ウスターソースより粘度も甘味もかなり強めの調味料です。
醤油とコショウで辛みとコクを出す、もしくはケチャップを加えて程よい酸味を加えてあげるとウスターソースに近い味になります。
醤油とスパイスですっきりとした風味、トマトケチャップで優しい味わいになるので好みで選び、少しずつ加えながら味見をして調整してみてください。
目安の分量は、お好みソース:醤油:胡椒などのスパイスを7:2:1で混ぜます。
ウスターソースの代用にたこ焼きソース
お好みソースと似たような部類の調味料のたこ焼きソース。
こちらもお好みソースと同様に粘度も甘味もかなり強く、そのままではウスターソースの代用には少々向いていません。
甘味を消すためにやはり醤油やコショウで辛みとコクを足すのがベストです。
ウスターソースの代用に焼きそばソース
焼きそばソースは、スパイシーで甘さが控えめにできているのでこの部分だけ見ればウスターソースと同じなのですが、焼きそばソースはそこに牡蠣の旨味や肉の旨味が足されているため比較的コクが強めな調味料です。
醤油やお酢を足して薄めることにより、ウスターソースに近づけることができます。
目安の分量は、焼きぞばソース:醤油:お酢を7:2:1の割合で混ぜます。
ウスターソースの代用にオイスターソース
甘味と粘度がかなり強めのオイスターソースは、原料が全く異なるのでウスターソースには代用できなさそうに思えますよね。
ですが、お酢で酸味を足すだけで粘度も薄まりウスターソースに近づけることができます。
目安の分量は、オイスターソース:お酢=2:1で混ぜます。
ウスターソースの代用品を使うにあたっての注意点
使っている調味料のメーカーやタイプによって甘味が強かったりスパイシーだったりなどと、多少、または大きく味が変わるものがあります。
上記で紹介している分量はあくまでも目安なので、使うときは味見をしながら少しずつ足すなどして注意して作ってください。
また、代用品として使える物でも、メーカーによっては代用に適さないこともあります。
いろいろ調整してみても思うような味にならない場合、おそらくそのメーカーの調味料では代用に適さないと言えるでしょう。
自分好みのソースにするには、記載している分量よりも少なめに準備して、味を見ながら調節していくといいでしょう。
また、調節し終わったら増やした調味料と減らした調味料をメモしておくと、同じ味を再現できるのでおすすめですよ。
ウスターソースの代用品でアレンジレシピ
・ハンバーグソース
ハンバーグを焼いたフライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取り、ケチャップ5、しょうゆ3、酒2をいれて弱火で煮詰め、最後にバターをいれてコショウをふってできあがりです。
マイルドな味になるので、子どもにもおすすめのソースです。
・ミートソースパスタ
よく炒めた玉ねぎと合いびき肉、ホールトマトを入れて炒め、他の調味料と合わせて本来ならウスターソースを入れますが、そこにケチャップやお醤油を入れます。
ウスターソースが入っていなくても、おいしいミートソースができますよ。
・ハッシュドビーフ
牛肉は適当な大きさにカットし、塩胡椒をして小麦粉をまぶしておきます。
バターを引いたフライパンで、玉ねぎを炒め、しんなりしてきたら牛肉を入れ、牛肉の色が変わったらトマト缶をいれます。
酒、みりん、ケチャップ、中濃ソースを入れて煮込んだら完成です。
・タコライス
玉ねぎはみじん切り、レタスとトマトは食べやすい大きさにカットしておきます。
フライパンにサラダ油を熱し玉ねぎを炒め、しんなりしてきたらひき肉を加えます。
ひき肉の色が変わったら、カレー粉と塩コショウ、ケチャップ、醤油を入れて軽く炒めたら、レタス、トマトをのせたご飯の上にのせ、チーズと温泉卵を盛り付けたらできあがりです。
・豚肉のソース炒め
豚肉やピーマン、玉ねぎなどの野菜を適度な大きさに切った後、ウスターソースの代用品として作ったソースと炒めるだけで出来上がりです。
・手羽先の揚げ焼き
手羽先に下味をつけた後、薄力粉をまぶしてよく揚げ焼きしていきます。
焼けたら、お皿に盛り付けて代用品で作ったウスターソースをかけるだけで完成です。
・チキンステーキ
鶏もも肉をしっかりと両面焼いた後に、代用品で作ったウスターソースを入れて、ソースとよく絡めるだけの簡単なレシピです。
・トンカツ
とんかつ用の豚肉をしっかりと揚げた後に、代用品で作ったウスターソースをかけるだけの簡単なレシピです。
これにプラス梅肉を加えるのもおすすめです。
・ミートソース焼き
じゃがいもなどの野菜の上にかけるミートソースに、代用品で作ったウスターソースを隠し味として入れることで、ミートソースによりコクを出すことができます。
・チョリソー
合挽き肉や玉ねぎなどと一緒に、代用品で作ったウスターソースを加えることで、下味がしっかりとついたチョリソーに仕上げることができます。
・タコのソース炒め
茹でタコを適度な大きさに切って、代用品で作ったウスターソースを絡めながら炒めるだけの簡単なレシピです。
おつまみに最高なレシピです。
・炒め煮
お好みの野菜を適度な大きさに切った後、代用品で作ったウスターソースを入れて煮詰めるだけの簡単なレシピです。
・たけのこのソース炒め
茹でた筍を適度な大きさに切った後、代用品で作ったウスターソースを入れて炒め、パルメザンチーズなどをプラスすることで、簡単に作ることができるレシピです。
洋風なたけのこ炒めに仕上げることができます。
・ビーフカレー
通常通り作ったビーフカレーに、代用品で作ったウスターソースを隠し味として入れることで、ビーフカレーにコクを出すことができます。
代用品でもしっかりと濃厚なコクを作り出せるのでおすすめです。
・ボロネーゼ
なすやひき肉を炒めた後に、代用品で作ったウスターソースと調味料を加えることで、しっかりと味のボロネーゼに仕上げることができます。
・バナナのキャラメリゼ
デザートにソース?という感じがしますが、野菜や果実を原材料にしているソースなので、フルーツとの相性もよく、意外と奥深い味になってお店で食べるようなデザートを作ることができます。
フライパンを弱火にかけて、切ったバナナををバターと砂糖とあわせて炒め、あめ色になったら一度取り出します。
次にフライパンに切ったリンゴと中濃ソースを入れて火にかけ3分ほど熱してりんごがやわらかくなったら、バナナを戻して混ぜ合わせて、お皿に盛り付けシナモンをふってできあがりです。
バターと砂糖だけではだせないコクが加わり、バニラアイスもよく合う味になります。
まとめ
ウスターソースの代用品には、中濃ソースやとんかつソースなどのソースだけではなくケチャップや焼き肉のたれなどいろいろありましたね。
もしストックを買い忘れていた!なんてときは家にある調味料で代用してみてくださいね★
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