ミョウバンは漬物などの料理に使うことで知られていますが、実はそれだけではありません!
水に薄めてミョウバン水にすることでイヤな臭いの消臭やカビの掃除、アトピーやニキビの改善など様々な効果が期待できるって知っていますか?
そんな万能ともいえるミョウバン水の作り方や使い方、使うときに気を付けておきたいことなどを紹介していきます。
Checkワキガや足の臭いなどの体臭や掃除・洗濯への使い方について
これであなたもミョウバン水の使い方をマスター!万能な優秀アイテム
ミョウバン水の危険性について
ミョウバン水を肌に使った時の危険性や子供への影響は?
スポンサーリンク
目次
ミョウバンとは
ミョウバンの歴史は古く、古代ローマではミョウバンが結晶化した天然塩をアルム石と呼び、制汗・デオドラント剤として日常的に利用していたそうです。
それは、ミョウバンにタンパク質の性質を変化させて血管や汗腺などを縮める、収斂作用や殺菌作用・ニオイ成分であるアンモニアを中和する効果があったからです。
また、奈良時代には「白礬(はくばん)」と呼ばれて、医療用に使われていました。
現代では、たくわんやナスの漬け物などの発色剤や麺のかんすいとして広く使われている食品添加物で、食品の他にも皮製品の加工・市販のデオドラントや制汗剤の多くに使われています。
明礬(みょうばん)は天然の鉱物で、江戸時代中期から明治時代にかけて日本独特の方法で生産してきました。
大分県の別府・明礬温泉一体が屈指の採掘場で、別府地方は全国の生産量の約7割を占めていました。
しかし、現在では食塩のように工場で作られるのがほとんどとなってしまいました。
なぜミョウバンが消臭に役立つ?
ミョウバンには収斂(しゅうれん)作用・殺菌作用・消臭作用があります。
・収斂作用(制汗作用)
ミョウバンには、タンパク質の性質を変化させて、血管や汗腺などを縮める作用があります
・殺菌作用
ミョウバンは水に溶けると酸性になる性質があります。
臭いの元となるほとんどの細菌はアルカリ性を好みますが、ミョウバン水で皮膚表面を酸性にすることで細菌の増殖を抑えることができます。
・消臭効果
ミョウバンにはさまざまな金属が含まれているので、酸化還元反応による金属消臭が行われたり、アルカリ性のニオイ成分であるアンモニアなどの中和による消臭が行われたりします。
ミョウバンには消臭に効果的な作用が色々あるんですね!
ミョウバン水とは
スーパーやドラッグストアなどで売っている「焼きミョウバン」を水で薄めたものです。
ミョウバン水は酸性なのでアルカリ性のニオイ成分に対する消臭効果があり、体や衣類・靴やトイレなど様々なところで活躍してくれます。
消臭効果以外にも殺菌作用があるのでニキビ肌やあせも・水虫の改善にも効果が期待できます。
また、子供のアトピーの治療にも使用されるほど肌に優しいので、肌が弱い方でも安心して使うことができるのも特徴です。
ミョウバン水の作り方
「ミョウバン原液」の作り方
ミョウバン水は、原液を作ってからそれを希釈して使います。
まずは使い切りやすく作りやすい300mlの原液の作り方を紹介します。
他の量で作る時の分量は後程紹介しますね!
準備するもの
・水道水 300ml
・焼きミョウバン 10g(生ミョウバンの場合は15g)
・500mlのペットボトル(しっかり洗っておく)
・大さじスプーン/小さじスプーン/キッチンスケール
・漏斗
漏斗があると便利ですがなくても紙で作ることができます
紙を円すい状に丸めてテープを使って固定し、先端部分を切ってペットボトルの口の大きさより少し小さめに穴を開けるだけで漏斗の代わりなります。
作り方
1、ペットボトルに水道水300mlと焼きミョウバン10g(大さじ2)を入れます。
2、ペットボトルのふたを閉めて10秒ほど振ります。
3、白く濁った液体が透明になるまで1~3日ほど待てば完成。
水道水にはカルキが入っていてミョウバン水が長持ちしやすいのでミネラルウォーターではなく水道水を使用します。
また、作ったミョウバン原液は誤飲してしまわないように原液であることや作った日付などを書いておくと安心です。
待つのが面倒くさい時はお湯で作ればすぐできます。
1、ペットボトルに300mlの水道水を入れてそこから半分ほどをやかんに入れて沸騰させる
2、沸騰したら火を止めてやかんに残りの水道水を入れて少し温度を下げる
3、ペットボトルに焼きミョウバン10g(大さじ2)を入れてやかんのお湯を注げば完成。
冬の気温の低い日だとミョウバンの結晶が底に沈殿することがありますが、その時は加熱しても溶かしきることは難しいのでそのまま上澄みを使ってください。
ミョウバンには焼きミョウバンと生ミョウバンの2種類ありますが、どちらで作っても大丈夫です。
焼きミョウバンは粒状(つぶ)と粉状(こな)があり、粒状の焼きミョウバンは大さじ1で5g、粉状の焼きミョウバンは小さじ1で5gです。
生ミョウバンの場合は水分が含まれている為、焼きミョウバンの1.5倍の分量で作っていきます。
粒状は商品によって大きさが微妙に異なってきますが、参考程度にミョウバンと水の分量(150mlごと・100mlごと)の早見表を紹介します。
ミョウバンと水の量の早見表
150mlごとの表
水 | 焼きミョウバン | 粒(つぶ) | 粉(こな) | 生ミョウバン |
150ml | 5g | 大さじ1 | 小さじ1 | 7.5g |
300ml | 10g | 大さじ2 | 小さじ2 | 15g |
450ml | 15g | 大さじ3 | 小さじ3 | 22.5g |
600ml | 20g | 大さじ4 | 小さじ4 | 30g |
750ml | 25g | 大さじ5 | 小さじ5 | 37.5g |
900ml | 30g | 大さじ6 | 小さじ6 | 45g |
1050ml | 35g | 大さじ7 | 小さじ7 | 52.5g |
1200ml | 40g | 大さじ8 | 小さじ8 | 60 |
1350ml | 45g | 大さじ9 | 小さじ9 | 67.5g |
1500ml | 50g | 大さじ10 | 小さじ10 | 75g |
水150mlに対して焼きミョウバン5g(粒大さじ1、粉小さじ1)、生ミョウバン7.5gを足していきます
100mlごとの表
水 | 焼きミョウバン | 粒(つぶ) | 粉(こな) | 生ミョウバン |
100ml | 約3.33g | 大さじ2/3 | 小さじ2/3 | 5g |
200ml | 約6.66g | 大さじ1と1/3 | 小さじ1と1/3 | 10g |
300ml | 10g | 大さじ2 | 小さじ2 | 15g |
400ml | 約13.33g | 大さじ2と2/3 | 小さじ2と2/3 | 20g |
500ml | 約16.66g | 大さじ3と1/3 | 小さじ3と1/3 | 25g |
600ml | 20g | 大さじ4 | 小さじ4 | 30g |
700ml | 約23.33g | 大さじ4と2/3 | 小さじ4と2/3 | 35g |
800ml | 約26.66g | 大さじ5と1/3 | 小さじ5と1/3 | 40g |
900ml | 30g | 大さじ6 | 小さじ6 | 45g |
1000ml | 約33.33g | 大さじ6と2/3 | 小さじ6と2/3 | 50g |
1100ml | 約36.66g | 大さじ7と1/3 | 小さじ7と1/3 | 55g |
1200ml | 40g | 大さじ8 | 小さじ8 | 60g |
1300ml | 約43.33g | 大さじ8と2/3 | 小さじ8と2/3 | 65g |
1400ml | 約46.66g | 大さじ9と1/3 | 小さじ9と1/3 | 52.5g |
1500ml | 50g | 大さじ10 | 小さじ10 | 60 |
2000ml | 約66.66g | 大さじ13と1/3 | 小さじ13と1/3 | 100g |
水100mlに対して焼きミョウバン約3.33g(粒大さじ2/3、粉小さじ2/3)を足していきます。
ミョウバン原液の薄め方
ミョウバン水は用途によって薄める濃度が変わってきますが、肌に使う場合は10倍に薄めて使います。
準備するもの
・水道水
・スプレーボトル(100均などで売っています)
原液の薄め方
10倍に薄めて使用する場合はミョウバン原液と水道水の割合を1:9で作ります。
例えば、1Lのミョウバン水を作る場合は、原液100mlと水900mlを混ぜると完成です!
スプレーボトルが300ml用のものであれば、原液30mlとボトル満タンまで水を入れると簡単に10倍希釈をすることができますよ♪
ミョウバン水をアロマオイルで香り付け
ミョウバン水にアロマオイルを入れると香りも楽しめていいですよ!
作り方はとっても簡単で薄めたミョウバン水にお好みのアロマオイルを2~3滴入れるだけ♪
おすすめの香りは爽やかな香りのティートリーやペパーミント、リラックス効果のあるラベンダーなどのフローラル系です。
グレープフルーツやベルガモットなどの柑橘系もいい香りですが、光毒性と言って肌につけた状態で日光を浴びると、シミや炎症など肌トラブルを起こす危険があるので日中肌に使う場合は避けた方がいいでしょう。
焼きミョウバンの入手方法
販売している所
ドラッグストアや薬局・・・消毒用エタノールやワセリンなどが置いてあるコーナー
ホームセンター・・・台所用洗剤が置いてあるコーナー
スーパー・・・漬物用の調味料やぬか漬け用のぬかを置いているコーナー
東急ストア・東急ハンズetc・・・
後はネットで買うこともできます。
スポンサーリンク
|
ほとんどのスーパーや薬局で売っていますし、金額は100円~300円程なので手頃なお値段です。
お店によって変わってきますが、ミョウバンの量は10g、30g、50g、100gと様々な量で売られています。100gだとミョウバン水を作るときに量りがいりますが、10gだと300ml、30gだと900ml、50gだと1,5Lのミョウバン原液をそのまま作れるので便利ですよ♪
ミョウバン水の効果
制汗作用
消臭作用
肌を引き締める作用
除菌作用
これだけの効果があります
ミョウバン水の使い方
・気になる臭いの消臭
足や靴、ワキガなどの消臭に効果的です。
ミョウバン水が靴のイヤな臭いに効果的!?正しいケアでニオイ対策
ミョウバン水でワキガ対策!間違ったケアには気を付けて!
・汗を抑えてくれる
ミョウバン水の収れん効果で汗を抑える効果があるのであせも予防に使っている方もいます。
ミョウバンで汗の臭いを撃退!コスパ抜群のデオドラントの作り方
・ニキビ対策
ニキビの原因になるアクネ菌はアルカリ性を好みますが、ミョウバン水は酸性なので肌を酸性に傾けることでニキビの緩和につながります。
・加齢臭の予防
加齢臭は皮脂や過酸化脂質の分泌が増えることで起こりますが、ミョウバン水は皮脂の分泌を抑えてくれるので加齢臭の抑制につながります。
・お風呂のカビの繁殖予防
ミョウバン水は酸性で、この酸がカビ菌を分解してくれるのでカビを落とすことができます。
・水垢汚れの除去
水垢はアルカリ汚れなのでここでもミョウバン水が活躍してくれます。
ミョウバン水が掃除やカビ予防に大活躍!これ一つで家中綺麗に!
・洗濯の生乾き臭や汗の臭いを予防
洗濯機に柔軟剤代わりに入れるだけ!
イヤな臭いが染みついた衣類にはつけ置き洗いがおすすめです。
・キッチンで使用する
生ゴミの消臭や布巾、包丁、まな板の除菌・消臭にも効果的です
・アトピー性皮膚炎の緩和
ミョウバン風呂に浸かるとアトピー性皮膚炎を悪化させるブドウ球菌などの増殖を抑える働きがあります。
・水虫対策
ミョウバン水で細菌の繁殖を防ぐことで水虫にも効果的と言われています。
ミョウバン水の使用例
体の臭いが気になる部分や靴・ペットのおしっこの臭いやトイレ・布団の消臭には10倍に薄めたミョウバン水をスプレー
衣類の生乾き臭対策には洗濯機に原液のまま投入
ニキビやアトピー・水虫対策原液をお風呂に入れたミョウバン風呂
お風呂のカビ対策には原液のまま、トイレ掃除には10倍に薄めたミョウバン水で掃除
鍋の焦げ取りにはミョウバン水を入れて沸かし冷めるまで待つ
あじさいを青くするにはミョウバン水を20日に1回のペースで2~3回与える
ミョウバン水にひと手間加えた効果的な使い方
・わきのニオイはミョウバンおしぼりで拭く
ミョウバン原液を10倍に薄めたミョウバン水にタオルやハンカチを浸して絞ればミョウバンおしぼりができます。
これをポリ袋に入れて持ち歩きこまめに脇の下をぬぐうと効果的です。
・アトピーやオムツかぶれにはミョウバン銅貨液を使う
ミョウバン原液のペットボトルの上の部分に切り込みを入れて10円玉を20枚入れるだけで殺菌性がアップ!
10円玉が黒ずんできたら交換しましょう。
・靴下のニオイ対策には5倍に薄めたミョウバン水につける
靴下を洗濯・脱水後に5倍に薄めたミョウバン水につけるだけ
指先の臭いの気になる部分だけミョウバン水に浸して絞って干しましょう
・加齢臭やお部屋のニオイ対策にハッカ入りミョウバン水で爽やかに
薬局やドラッグストアで数百円で手に入るハッカ油を10倍に薄めたミョウバン水に数滴加えるだけ
イヤな臭いを消臭して爽やかな香りにしてくれます
・アトピー性皮膚炎にはミョウバン銅貨浴
排水溝ネットのような網袋に10円玉を20枚以上入れほどけないように縛りお風呂に入れてお湯を張ります。
お湯が入ったらミョウバン原液をペットボトルのキャップ5杯ほど入れるだけです。
ミョウバン水を使用する時の注意事項
かぶれる体質の人は、まれに黒っぽく色素沈着が残ってしまう可能性もありますから注意が必要です。
また、制汗作用があるので全身に吹き付けるといった極端な使い方は避けましょう。汗をかきにくくなると体温調節が上手くいかなくなって熱中症を起こしやすくなる恐れもあります。
あくまでもニオイの気になる場所にピンポイントで使用するべきです
ミョウバン原液用のペットボトルやミョウバン水用のスプレー容器を再利用する場合は、中をきれいに洗ってから使用してください。
ミョウバン水に保湿力はないので使いすぎると乾燥肌になる可能性があります。
汗を抑えるためならミョウバン粉末を気になる部分に塗りこむだけでも大丈夫ですが、臭いも抑えたい場合はミョウバンを酸性にする必要があるので水に溶かしてミョウバン水にして使いましょう。
お肌の弱い方、アレルギーなどの症状のお持ちの方などはもちろんですが、ミョウバン水が肌に合うかは個人差がありますので、薄めの濃度から使い始めたりパッチテストを行うようにしてください。
使用してみて肌にかゆみや赤みが出る場合はおそらくミョウバンに含まれるアルミニウムなどの金属が原因と考えられます。
ミョウバン水をさらに薄めて使う事もできますが、効果も薄まってしまいますので肌以外で使うことをおすすめします。
パッチテストのやり方
1、コットンを1cm四方に切りミョウバン水をなじませる。
2、二の腕の内側に1のコットンを貼り付けて24時間貼ったまま様子を見る。
3、赤みやかゆみ・かぶれなどがないかチェックする。
ミョウバンの気になるあれこれ
・保存期間はどのくらい?
ミョウバン水の原液は冷暗所で1か月以内、水で薄めたミョウバン水は冷蔵庫で1〜2週間以内に使い切りましょう!
マスキングテープなどに使用期限を書いて貼っておくと忘れずに使えるのでおすすめです。
・副作用はないの?
あまり濃度が高いミョウバン水を使うと肌が荒れたり乾燥する事があります。
また、カミソリでムダ毛処理をした後は肌に細かい傷がある状態なので、その後に使用するとしみたり黒ずみの原因になったりする事があります。
・ミョウバンはメーカーや価格によって品質に差はある?
焼きミョウバンは硫酸アルミニウムと硫酸アンモニウムを混ぜるだけでできる結晶物質です。
複雑な工程は不要で簡単にできる純物質なので価格が違っても同じ品質です。
・パッチテストは必要?
各地に天然ミョウバン温泉があるほどミョウバン水は安全とされていますが、肌が弱い方や気になる方はパッチテストを行っておくと安心です。
・つけてはいけない体の部位はある?
つけてはいけない部分は特にありませんが、全身に大量もしくは頻繁に使用すると制汗作用により汗をかきにくくなり体温調節が上うまくできなくなる可能性があるので気を付けましょう。
・そのまま パウダーとしてつけても大丈夫?
汗だけが気になる場合はそのままミョウバンパウダーを使っても大丈夫ですが、臭いも気になる場合はミョウバンを酸性にする事で消臭効果が得られるのでミョウバンを水に薄めて使用しましょう。
まとめ
今回はミョウバン水の作り方や使い方について紹介していきました。
ミョウバン水は簡単に作れて気になる臭いや肌悩み・掃除など様々な場面で活躍してくれる優れもの♪
コスパもいいのでぜひ試してみて下さいね!
最後までお読み頂きありがとうございました★
この記事があなたのお役に立てば幸いです。
スポンサーリンク