クリスマスシーズンになるとよく見かけるシュトーレン
パン屋やケーキ屋、スーパーなど様々なところで売られていますがパンなのかケーキなのかよく分からないですよね
今回はそんなシュトーレンについて値段が高い理由や日持ちする理由、種類や保存方法などについて紹介します
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目次
シュトーレンはパン?それともケーキ?
シュトーレンには種類が様々あり、ほぼ「パン」というようなシュトーレンから限りなく「お菓子」に近いというようなシュトーレンがあります
ですが、製菓の教科書などではなかなか見かけませんが製パンの教科書にはよく乗っているのでケーキというよりは「パン」に分類されるでしょう
そして先ほどお伝えしたように「お菓子」に近いシュトーレンもあるということで「焼き菓子」でも間違いはないのではないかと思います
なので、シュトーレンは「パン」もしくは「焼き菓子」に分類されると思います
フルーツケーキとシュトーレンの違いは?
フルーツケーキはフランスでは「ケークオフリュイ」と言い、ざっくり言うとカトルカールにフルーツを入れた物です
カトルカールはバター、砂糖、卵、小麦粉で作られますが、これだとずっしりと詰まった生地になるので一般的にはベーキングパウダーを入れて膨らませます
そこにドライフルーツなどを加えた物がフルーツケーキです
対して、シュトーレンはドイツのイースト菓子です
イーストを使って発酵させて作りますが、さほど発酵はしないのでフルーツケーキほどのふわふわとした食感があるわけではなく配合によって独特の食感になります
また、フルーツケーキではないのでシュトーレンには砂糖やアルコールのフルーツ漬け以外にも ナッツや栗などを入れることもよくあります
シュトーレンにイーストではなくベーキングパウダー使ってるところもありますが、本場ではシュトーレンとは言えません
シュトレンの種類
バター・シュトレン
外側にバター、中にはアーモンドやレーズンなどのドライフルーツを練りこんだもの
ドレスナー・シュトレン
シュトレン発祥の地であるドレスデンで作られたもの
アーモンド・シュトレン
生地にアーモンドパウダーを練りこんだもの
マジパン・シュトレン
生地の中心部にマジパン(砕いたアーモンドと砂糖を練り合わせた飴のような食感のお菓子)の塊が入っているもの
ケシのシュトレン
生地にケシの実を練りこんだもの
ナッツのシュトレン
生地にナッツを練りこんだもの
クヴァルク・シュトレン
生地にクワルクチーズやフレッシュチーズなどのチーズを練りこんだもの
ドイツではそれぞれのシュトーレンに対してきっちりと法で製造基準(バターは何%、アーモンドは何%など)が設けられています
シュトーレンの値段が高い理由は?
シュトーレンの値段が高い理由は作り方と厳選された材料にあります
例えば、シュトーレンに混ぜるドライフルーツは1年程前からアルコールに漬けて準備をしています
また、生地も前の日から中種からおこして低温発酵させたり、成形する際にマジパンという粉末のアーモンド・砂糖・卵白をこねて ペースト状にしたものを細長く丸めて入れたりと手間がかかります
そして、焼きあがったら溶かしバターにくぐらせてからグラニュー糖をまぶし又一晩おいて翌日粉糖をがっつり付けて完成です
こんな感じでかなり手間・時間・材料代がかかるのでシュトーレンの値段も必然的に高くなってしまいます
でも極端に安いものは「シュトーレンを真似たパンかケーキ」と思った方がいいですし、賞味期限が短いのもシュトーレンもどきのようなものです
ドイツで売られるシュトーレンは安いみたいですが、やはり日本で作られるのは日本人好みにふわふわに作られてるものが多い印象ですね
シュトーレンって美味しい?
味は好みが別れると思いますしお店によっても変わってきます
また、先ほどお伝えしたようにシュトーレンと一口に言っても種類は様々ですので好みのものや苦手なものがあるかもしれません
ただ、ドライフルーツ・ナッツ・スパイスが苦手だという方には合わないでしょう
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また、パンやケーキを想像して食べるとがっかりするかもしれないので別物と考えて食べた方がいいでしょう
シュトーレンはバターをたっぷりと使いナッツやドライフルーツ、スパイスが入ったどっしり重いお菓子で、なおかつ仕上げに溶かしバターを塗りさらにその上から粉砂糖をたっっぷりと振りかけて真っ白にします
甘く重たいお菓子なので薄く切ってコーヒーと頂く、という食べ方をします
シュトーレンが日持ちするのはなぜ?
ドイツではクリスマスの4週間前からクリスマスを迎える準備が始まります
その期間に少しずつシュトーレンを食べるということで4週間以上日持ちするように作られます
日持ちする要因の一つが、ドライフルーツです
ドライフルーツはそのままでも日持ちする食材ですがこれに洋酒をたっぷり染み込ませることによって、更に日持ちするようになります
また、数種類のハーブを混ぜる事で更に雑菌の繁殖を抑える働きをしてくれます
このドライフルーツから生地にアルコールや旨味が放出され、老化が遅くなることで日持ちします
更に焼成後、酸化しないように澄ましバターをたっぷり使い油脂膜としてコーティングをしてシュトーレンの生地の表面を外気からガードしてくれます
しかし、バターというのは非常に酸化が早いのでバターを塗った後に粉糖をたっぷりかけて砂糖コーティングをする事で糖蔵のような役割を果たします
このようにシュトーレンは、中からはアルコールやフルーツの旨味が放出され、外はバターの油脂膜と砂糖に守られながら、日持ちすると言うよりも、むしろ熟成されていき味が徐々に変わっていくのが楽しめます
ただ、本来のレシピで作ると確実に多くの日本人の舌には合いません
なので、日本で作られるものは本場のレシピに忠実ではなく改良型となり長くて数週間しか持たないものが殆どです
短いものになるとパンと同じ扱いで数日しか賞味期限を設けていない所もあるので購入する時は賞味期限を確認しておきましょう
シュトーレンの保存方法
まず、切り分けから気をつける事があります
普段ロールケーキやパウンドケーキなど端っこから人数分を切っていきませんか?
でも、シュトーレンは真ん中に包丁を入れて半分に切ります
そして半分に分けたどちらからでもいいので、真ん中から端っこにかけて人数分を切り分けていきます
残った切り口の断面同士を合わせて長めに切ったラップでピッタリ包み、さらにアルミホイルで包めば完璧です
シュトーレンを食べる時期である冬の室内は暖房が効いていたり、加湿されていたりするので、日持ちがすると言われていても切り口をそのまま出しておくと乾燥してしまったりカビが生えてしまうことも…
そうならないために左右の切り口を合わせてラップやアルミホイルで包んで切り口を守ってあげましょう
また、保存するためにとついつい冷蔵庫に入れてしまいそうになりますが、ドライフルーツやラム酒の風味が飛んでしまったり生地が固くなってしまったりするので気をつけてくださいね!
シュトーレンは冷蔵庫ではなく10〜15℃くらいの冷暗所で保存しましょう
シュトーレンは冷凍保存できる?
シュトーレンは冷凍保存も可能です
1cm弱くらいに薄くスライスして1枚ずつラップで包みジップロックに入れて冷凍庫で保存します
シュトーレンが空気に触れると冷凍焼けしてしまって風味が落ちてしまうので、ラップで包む時はできるだけ空気が入らないようにしっかり包みましょうね!
冷凍したシュトーレンを食べる時は、ラップを外してオーブンや電子レンジで温めると美味しく食べられますよ♪
まとめ
今回はシュトーレンはパンなのかケーキなのか?値段が高い理由や日持ちするのはなぜなのかなどについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
私はシュトーレンにあんなに種類があるなんてびっくりしました( ´ ▽ ` )
でも作る手間や材料のことを考えるとあの値段も納得ですよね!
といってもやっぱり高いんですけど…^^;笑
シュトーレンは種類によってもお店によっても味が変わってくるのであなたにとって「コレ!」と思えるものを見つけられるといいですね★
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